親孝行するまでは死ねない

思考錯誤の日々を綴っていこうと思いました

食欲がない人にご飯を食べさせる工夫?

 現在、我が家は母方の祖父を引き取り、父母がその世話を始めて3年目なのです(・ω・)

 祖父は今年で、86歳。

 例年夏になると、多量のお酒を飲んで絡まれたり、旅行や花火大会に行きたがったり、結構祖父には振り回された記憶があるのですが、今年はもうそのような体力が無くなり、食が細くなる一方で日に日に痩せてしまうのでした。

 

 私は今仕事をしておらず、毎日ほぼ勉強と筋トレしかしていない親不孝者なので、せめて両親の祖父の介護の負担を軽減すべく、頼まれたらある程度のことはやるようにしています…^^; お風呂入れたり、どこかへ連れて行ったり…。

 

 

 人間誰しも病気になったり、消化器系循環器系の手術をしたり、精神的に落ち込むと、セロトニン等の分泌量や内臓脂肪の蓄積量に影響が出て、食欲に翳りが見られるものです。

 

 祖父も大動脈瘤の手術をしているので、それから食欲は落ちたのですが、それでも昨年までは好きなものを食べ、毎晩酒を飲むという生活を楽しめていたのです。

 歳だから仕方ないといえばそれまでなのかもですが、最低でも一日一食はしっかり食べてほしいというのが家族の願いです(・ω・)

 

  食べようと思えばいくらでも食べれる人間からすると、食べたいのに食べられないという摂食障害はなかなか理解しがたいものがありますw

 

 私の経験上、人生で一切食欲が無くなってしまったのは、小6のとき気管支炎を患ったときと、椎間板ヘルニアが酷いときに風呂やトイレにすら行けなくなってしまったときだけなので、主に心理的な要因で食べれないという人の気持ちがイマイチ分かっていなかったのですが、今日はそれについて新しい発見があったので、書いてみたいと思います☆

 

 

 今日朝8時に起きたのですが、それと同時に母に『祖父と近所のファミレスに行って何か食べさせてきて』と頼まれたので車で運転して連れて行ったのです。

 祖父は家でのご飯はもうほとんど食べなくなっていて、残すと家族が食べるか捨てるしかないので、ほんの一口食べてもらうために食材を買って来たり、料理を作る虚しさを母は感じていたのです。

 しかし、買い物は毎日行きたがるのです(^^;

 食べないのに買う。お金を使いたがる。

 そして買ってきて冷蔵庫に入れると満足というパターンなので、外食のほうが安上がりだったりします。

 

 

 私は当初、祖父とファミレスに行くのが嫌でした(^^;

 祖父と何を話してよいのか分からないし、連れて行っても全く食べなかったらずっと待ってなければならないし、私自身も起きたばかりなのでお腹が減ってなかったのです。

 

 別に何も大したことはしないのですが、何か不測の事態が起こったらどうしよう、そしてそれに対して何もできない無策状態にずっと耐えなければならなくなったらどうしよう…という精神的億劫感があったのです。

 祖父は軽度認知症の気があったので、会話があまり噛みあわないのも不安を助長していました。

 

 和食系のファミレスに着き、席に座ると

 「爺ちゃん、何にしようか」と尋ねると、

 「カレーうどんだな」という返事。

 「…ここ和食だからカレーうどんはないよ(・ω・`)」

 「そうか…(´ω`)」

 「カレーうどん以外だったら何がいい?肉?魚?」

 「うーん…。」

 

  ……。

 

 

 注文の段階で詰みましたw

 祖父は魚が好きなので和食に連れてきたのに、まさかカレーうどんと言われ(´Д`)

 そして、軽度認知症の祖父はたくさんの選択肢の中から何かを択一的に選ぶというのも苦手です。

 なので、こちらがあれこれ伺いを立てなければなりません。

 

 「爺ちゃん、魚が好きだから鮭定食にしよう」 

 ですが、今日は特に色好い返事がもらえなかったので、勝手に鮭定食に決めました。私も同じ鮭定食を頼みました。

 

 料理が届くまでの間「暑いね」とか「昨日の夜何か食べた?」など、適当な会話を装って認知力や記憶力を試しました。

 それに対しては、割とまともな回答が返ってきて安心しました。

 

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 メニューが配膳されると、いかにも昔の日本人の朝食という感じで(´∀`)質素や…と心の中で思いました。

 

 食べてくれるかどうか心配でした。

 ところが、祖父は鮭を箸でほぐして骨を取ることすらせず、そのままかぶりついて普通の人とほぼ同じスピードで食べ始めたのです。

 

 「爺ちゃん…(´Д`)」

 半ば絶句する私。昨日までの食の細さは何だったの…。

 「んめえな!」

 「そう…よかったね、美味しいね」

 適当に合わせる私。 

 

 そして二人で完食して無事帰ってきたのですが、人間の食欲について色々と考えさせられたのです。

 

 外で食べたのが良かったのか、私と食べたのが良かったのか、一緒のものを食べたのが良かったのか、単純に外食が美味かったのか…何が良かったのかは分かりません。

 

 ただ、例え実のない話しかしなくても、一緒にいるっていうだけで良く、それって何気に大事なことなのだな…と感じた次第でありました。

 

 食欲って実は気分次第なのでは?